ろく

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深月くんによってずぶずぶに溶かされて、どんどんあたしの理性が奪われていく。 あたしだって深月くんに触れたいのに、与えられる快感の波がどんどんと押し寄せて何かにつかまっていないとやってられない。 「っ、みつ、き、、くんっ、、、」 なんとかそう名前を呼べば あたしに触れている手を止め「ん、、、どしたの?雪乃ちゃん。」と色気を含んだ声が返ってくる。それに 「っ、あたしも、、、深月くんに、触りたい。」 と、意を決してお願いをしてみた。 こんなこと、初めて言ったから引かれたりしないかな?と、心臓がドクドクと鼓動を早める。 そんなあたしの言葉に少し黙ったあと、あたしと目線が合うように体勢を立て直して 「…、触りたいって、どこを、どんな風に?」 ジッとあたしの瞳を見つめながらそう言われた。 「っえ、、、、。あの、深月くんの、、、?」 言葉でなんてはっきり言えない。 むしろ触りたいなんて、ひとつしかないじゃん! と、心の中のあたしがそう叫ぶ。けど 「俺の、なに?」 顔に薄っすらと笑みを浮かべて、まるであたしの反応を楽しんでいるかのようなその表情に、カァっと顔が赤くなる。
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