ろく

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そんな黙り込むあたしに対して、静香は満足気に微笑むと 「ふっ、ショックで言葉も出ないみたいね?でもごめんなさい、これが現実だから。受け入れてね?」 そういう意味で黙っていたわけじゃなかったのに、自分の都合のいいように解釈している静香。 正直相手にするのも面倒くさかった。けど 何か一言くらいは言い返してやりたいので 「あの、何か勘違いしてるみたいなので一応言っておきますけど、あたし、深月くんからの言葉以外は信じないので、あなたに何を言われようが何とも思ってません。それに、静香さんでしたっけ?こんなところであたしにくだらない喧嘩売ってないで愛しの深月くんにアピールしてきたらどうですか?まあ、相手にされればの話ですけど。じゃあそういうことで。どうぞごゆっくり。」 もう返事も聞かずに速攻バックへと下がった。 言い逃げ最高。 そんなあたしに「ゆっきーおつかれ!いやぁ、修羅場ってたね!うけるっ」とやたらハイテンションで力が絡んできた 「ああ、聞いてたなら変わってほしかったよ。」 そう言って心底疲れた表情で、もう限界、とアピールしてみせる。そんなあたしに、ははっ、と笑ってから 「いやぁ、あれはきついっしょ〜。俺は無理。あ、ゆっきーならいつでも喜んで!だけどね?」 と、聞いてもいないのにそんなことを言って、おまけに指ハートまで頂いた。(いらない)
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