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「まだ終電まで時間あるし、雪乃さえよければどっか寄ってかない?軽くなんか食べて帰るのでもいいし。」
なんて、帰りながらサクッと断ってしまおうと考えていたあたしにそんなお誘いをしてくる力。
それに「ええ〜、でもなぁ、、。」と渋るあたしに向かってまたも強引に手を引かれ
「いいじゃん!飯まだだろ?おれ奢るから行こうぜ!」
と、屈託のない笑顔を向けられる。
くそっ、悪気のないそういう表情はずるい。断りにくすぎる。
確かにお腹は空いているし、奢りと言われるとそんなに悪いお誘いでは無いような気がしてきてしまう、何とも厳禁なあたし。
「ん、分かったよ。行くからその手を今すぐ離しなさい。」
未だあたしの手を引き、どこかへと向かう力にわざと命令口調で声をかけた。
それに「ちぇっ、手くらいいじゃん!」なんて言いながらもあたしの言った通りに、するり、力の手があたしの手から離れされた。
今日は22時あがりだったため、まだそこまで遅い時間というわけでもない。
力の提案により、少し場所を移動することにした。
電車に乗り渋谷で降りると、つる◯んたんへと連れて行かれる。
力曰く、暑い日はやっぱりうどんでしょ!と、謎の力説をされた為、別に何でも良かったあたしはそれに黙って従った。
別にうどんなら◯亀製麺とかはな◯うどんとかでよかったのに。
なんて思ったりもしたけど、どうせ力の奢りだし、少しリッチに高いやつでも頼んでやろうと画策していた。
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