なな

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程なくして深月くんが予約してくれたのお店に到着した。 実は生ハムが大好きなあたしなのだけれど、前にちょろっとそんな話をしたのを深月くんが覚えていてくれて、今日は肉バルにやってきたのだった。 しかもなんか隠れ家的な小洒落た雰囲気のお店で、店内はウッド調で統一され、照明は暖色系の少し暗めの灯りが上質な空間をより演出していた。 そこの何席か壁で仕切られた1番奥の席へと通され、深月くんに促されるままに奥の座席へと座った。 最中、よくこんなお店を知っているものだなと感心したけど、もしかしたらあたしの為に調べてくれたのかも。と、前に急遽ご飯に誘われた日のことを思い出して、そうだったらいいなと、ひとりそんなことを思った。 料理もお酒も、もちろんお目当ての生ハムも注文して、その美味しさに舌鼓しながらも、会えていなかったこの期間の間お互い何をして過ごしていたかなど、話題は尽きることはなかった。 そんないい感じにお腹も満たされてきた頃合いを見計らって「デザートとか、もしよかったら食べる?」なんて、スマート深月(ださい笑)があたしへと悪魔の注文を勧めてくれる。 「ん〜、どうしよう、、。(このデザートプレート美味しそうだな)」 深月くんから差し出されたメニューを見ながら悩みまくる。 でも今日はもう結構お腹いっぱいだし、これをひとりで全部は食べ切れなさそう。 残念だけど、諦めよう。
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