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深月くんは穏やかな表情であたしの言葉を聞いてくれていた、今だってあたしが続きを話し始めるのをただ黙って待ってくれている。
はあ、、。言いたいことを上手くまとめられるか分からないけど、頑張って話さなきゃ。
なんとか自分を奮い立たせて口を開く
「それで、あのね、、?あたしはこういう深月くんと一緒に過ごす時間が凄く楽しくて、ずっと続けばいいのになって思ったりするの。それに、何か理由がなくてもただ会いたいってだけで会いに行ける、そんな関係に深月くんとなりたいと思ってて、、、、え、あの、大丈夫?伝わってる?」
あたしがこんなにも真面目に話しているというのに、深月くんの表情は終始にっこにこで、なんていうか、締まりがない?っていうのかな?とにかく、そんなふにゃんとした表情をしていて、それはどういう感情?と不安になった。
すると、あたしの問いに深月くんが「ああ、ごめんね。」とその表情を一旦元に戻したけど、またすぐにふにゃん、としだすから一体どうしたというのだ。
「あ〜、やばい。嬉しすぎて顔が緩む。ごめんね?ふざけてるわけじゃないから、そんな顔しないで?」
たぶん、あたしが何だこいつ。みたいな表情で深月くんのことを見てしまっていたのだろう。実際その自覚があった。
あれ?でも今、嬉しすぎて、って言った?
「あの、、、それってつまり、、?」
多分、あたしと同じ気持ちでいてくれてるってこと、だよね?
でもまだちゃんと言葉で聞いたわけじゃないから確証が欲しくて、深月くんからの言葉を待つ。
そんなあたしに対して「あのね、雪乃ちゃんは覚えて無いと思うんだけど、俺と雪乃ちゃんが初めて会ったのって、実は聡の家での宅飲みが初めてじゃ無いんだよね。」と、なにやら身に覚えのないことを話し始めた。
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