なな

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とりあえず、深月くんがずっと前からあたしのことが好きだったってことはよく分かった。 でも、あと一つだけ確認しておきたいことがあった。それは、、、、 「あの、深月くん。静香、、、、、さんって深月くんとはどういう関係?(やば、危うく呼び捨てするところだった。)」 「ん?静香?あいつは、、只の知人っていうか、一応ゼミも一緒だし絡まなきゃいけないことが多いから一緒にいるだけの人、かな?」 「え、じゃあ、そういうことも、してないの?」 そんなあたしの問いに、ニヤッと揶揄うような笑みを浮かべると 「そういうことって、雪乃ちゃんとするようなこと?」 なんて、随分楽しそうにあたしへと聞いてくる。 いや、そんな言い方しなくても、、、! とは思ったが深月くんなりに濁して言ってくれたのかもしれない。と思い直しツッコむのはやめておいた。 「っ、そ、そうだよ。してないの?」 だって、この前の静香のあの感じは間違いなくあたしも深月とはそういう関係です。みたい態度と言動だった。 なのに、 「うん、してないよ?それに、一応言っておくけど雪乃ちゃんの事好きになってからは俺ずっと一途にそういうこともやめてたからね?」 と、更にあたしを喜ばせるようなことを言ってくる。 なにそれ、そんなの嬉しすぎるやつじゃん。 てかまって、だとすると静香相当痛いやつじゃん!しかも深月くんにさっき知人って言われてたし。そもそも友人認定すらされてないのかよ。 深月くんの静香へ対するなかなか辛辣な言葉を思い出し、少しだけ静香のことを不憫に思うあたしがいた。
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