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そのあとすぐ 「おまたせ」 と、濡れた髪をタオルドライしながら上半身裸で現れた深月くん 目の保養をありがとう と、心の中で感謝する 「大丈夫、全然待ってないよ」 「あれ、もう準備終わったの?はやいね」 身支度を済ませ、スマホで漫画の続きを読んでいたあたしに深月くんが言う 「うん、今日はもう帰るだけだし、軽くメイクして終わりにしたんだ」 「そっか、確かに雪乃ちゃんかわいいし、帰るだけならすっぴんのままでもよかったかもね」 なんて出来た男だろう 深月くんには嘘を誠に変える力があるに違いない 「ふふっ、ありがとう、嘘でも嬉しい」 かわいいと言われて嬉しく無い女の子はいない 現にあたしもお世辞でも深月くんに可愛いと言われてテンションが上がっている 「本当に可愛いと思ってるよ、じゃなきゃこんなところに誘わないしね?」 「な、なるほど?」 そうはっきり言われると返答に困ってしまう おい、どうした、いつものあたし。
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