さん

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深月くんがお風呂から出てきたあと、向かい合ってご飯を食べる 時刻は16時14分となんとも微妙な時間だ 「流石にお腹空いたね、夜にもしお腹空いたらUb◯rでも頼もっか」 と、深月くん 確かにこれが今日初ごはんだ、でも正直あたしはそれどころじゃなくてご飯のことなどすっかり忘れていた 「深月くんって、好きな食べ物何?」 ご飯を食べながら、当たり障りのない話をする 「んー、なんだろ、なんでも食べるけどやっぱり肉とかかな?あ、麺も好きだよ」 「へぇ、お肉かぁ、そういえば大学の近くに新しく韓国料理屋さんできたの知ってる?あそこのサムギョプサル美味しいんだって」 「雪乃ちゃんはもう行ったの?」 「ん?まだ行ってないよ。そのうち行ければいいかなって思ってるくらい」 「そっか、じゃあ今度俺と一緒に行こうよ」 おかずへと伸びかけていた手が一瞬止まる 「…深月くんと?」 「そう、俺と。……いや?」 こてん、とかわいらしく傾げられた首 これ絶対分かっててやってる、自分の見せ方を分かってるやつの所業だ でもそうだと分かっていても、かわいい、、、 これがぶりっこをかわいいと思う男の心理か 「いや、ではないけど…、深月くん韓国料理好きなの?」 「あんまり食べたことないからちょっと興味ある。雪乃ちゃんは?」 「あたしもあんまり食べたことはない、かな?」 「なら丁度いいね、一緒に韓国料理デビューしよ?」 何その言い回し、かわいい 「う、うん」 深月くんのかわいさに語彙力が低下した
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