さん

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一頻り唇を堪能したあと、ゆっくりと離れていく どちらからともなく熱い吐息がはぁっ、と漏れた 相変わらず首は固定されたままで、閉じていた目をそっと開ければ、バチリ、完全に欲情しきった深月くんと視線が交わる 「っ、」 やばい そう思い、顔ごと逸らそうとしたあたしを逃がしまいと空いているもう片方の手でぐいっ、と顎を捕まれそのまま上を向かされる そのままジッと、見下ろされ 「その気にさせればいいんだよね?」 そう言ってぺろり、舌なめずりをした ど、どエロ過ぎる あまりのエロさにゴクリ、生唾を呑み込む こんなの1Rも待たずにKO間違いなしじゃん 先程の決意など深月くんの色気を前にすればゴミ屑も同然 最初からあたしに勝ち目などないことを思い知らされた だがしかし、ここで負けてしまえば何かが確実に終わる、何かは分かんないけどそんな気がした 「っ、み、深月くん、あの、あたし本当にもういろいろと耐えられる気がしないから、その、あたしがしてあげるのじゃ、だめ…?」 もうこうなったらヤケクソだ ヤるのはどうしても回避したい、それならあたしが深月くんを満足させればいいのだ
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