さん

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「………。」 時間にして約10秒、あたしをジッと見下ろしたまま、うんともすんとも言わなくなった深月くん 「あの、深月くん?…聞いてる?」 さすがのあたしも無反応は悲しい、無言に耐えきれなくなりたまらず声をかける 「…あぁ、ごめん、想像してた」 「え、なんて?」 「すごく素敵な提案なんだけど、、、雪乃ちゃんが上手かったときのことを考えたらちょっと無理だったから、また今度お願いしていい?」 「え?上手い方がいいんじゃなの?」 なんだかよく分からないことを言われ理解できなかった、上手い=きもちいい。これは間違ってないはずだ 嫌な人なんているの? 深月くんの謎が深まった 「ん、今は分からなくていいから、とりあえず雪乃ちゃんは俺にきもちよくされようね?」 そう言って、じりじりと距離を縮めてくる 「へ?…いやっ、まって、、!」 「嫌なら本気で逃げないと。…そうじゃないなら、やめてあげないよ」 「っ、」 まるであたしの気持ちを見透かされたようで、カッと全身に熱が広がるのを感じた 本当は嫌じゃ無い でも、だって、怖い このまま深月くんにハマって、抜け出せなくなって、あたしだけ本気になってしまうのがどうしようもなく怖い
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