さん

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ス◯バで柚葉に新作を奢ってもらいつつ、しれっとシュガードーナツも一緒に注文し、空いている席に向かい合って座る 「で、それ、何?キスマ隠すにしてはデカくない?」 チューっとフラペチーノを飲んでいると、いきなり本題へと入る柚葉 なるほど、一応キスマだと思ってるわけね なら敢えて訂正する理由もないし、このままキスマだと思ってもらえればいいや 「…他に隠せるものがなかったから」 「絆創膏でよくない?」 さすが、目敏い 「それだと、いかにもじゃん」と、もっともらしい理由をつける 「まあ、確かに?…ちょっとそれ、剥いで見せてよ」 しかし、柚葉の女の勘がどうやらまた働いたらしい、確認を要求された 「え?…無理」と、すぐさま拒否する 「なんでよ、キスマくらい見せてくれたっていいじゃん!」 「ちょっと、あんまり大きな声でキスマとか言うのやめてくれる?恥ずかしいんだけど!」 なかなかのボリュームで話され、視線が気になる しかも内容が内容なだけに恥ずかしすぎる 絶対話する場所を間違えた。 「なら見せて」 うわ、これ絶対見せるまで終わらないやつじゃん これ以上抵抗するのも無駄だと早々に諦める 柚葉に対して抗議の意味も込め「…はぁ」と、ひとつ大きなため息を吐いてからそっと袖を捲った
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