よん

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そんなあたしの言葉に 「……ちょっとタイム。こっちみるの禁止。」 そう言ってふいっと顔を背け、顔に手を当てる その為表情は見えないが心なしか少し耳が赤い気がした まさか、これ、照れてる?? 「え、、、、かわい。」 「ねぇ、ほんとやめて?」 少し参ったような深月くんの声に 「ふふっ、ごめん、なんかかわいくてつい」 と謝るけどその後も、ふふふっ、と少しの間笑いが止まらなかった そんなあたしを深月くんが少し赤くなった顔で睨んできたけど、その顔も只々可愛いだけだった それからちょっとして「そろそろ帰ろうか」と深月くん。あたしも「うん、そーだね」と同意する。 お会計の際、またもや深月くんが全額先に支払ってしまった為、あたしの諭吉が出番をなくして泣いていた 前回のこともあり、今回はどうしても受け取って欲しかったので「払わせてくれないならもう深月くんとはご飯行かない!」と言うとしぶしぶそれを受け取る深月くん あたしの諭吉もやっと深月くんに受け取ってもらえて嬉しそうだった。 それから駅につき、あたしと深月くんは路線が違うので「ここでバイバイだね」と伝えるが、「送るよ」という深月くんの言葉に、まだちょっと一緒にいたい気持ちがあったあたしはお言葉に甘えて送ってもらうことにした。 最寄りの駅につき、家までの道のりを深月くんと並んで歩く お酒のせいで少しおぼつかないあたしの足元を、相変わらず腰に手を回し支えるようにして歩いてくれる深月くん 「ねぇ、くっついてあるくの、あつくない?」 深月くんを見上げて聞いてみる そんなあたしを上から見下ろし「ん?大丈夫だよ」と、優しい笑顔で返される 「そっか、、、。」 あそこのコンビニの角を曲がってちょっと歩けばもう家に着いてしまう 続けて、「もう、帰っちゃう?」と今度は少し俯きながら聞いてみた
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