よん

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結局あの後、流石にこのまま玄関で、、、とはならず、あたしを抱っこしたまま部屋まで深月くんが運んでくれた。 ドサリ、ベッドの上へと降ろされる。 あたしの顔の横に手をついて、覆い被さるように見下ろす深月くんの顔がやけに色っぽくて、目が逸らせない。 今の単純なことしか考えられないぽんこつな脳みそが深月くんに触れたい。と無意識に腕を伸ばす スルリ、深月くんの頬に触れ、それを唇の方へと移動させる。指先で紅い唇をそっと撫でる。 上唇と下唇の間に触れた瞬間ペロリ、指先を舐められ、そこがピクリと反応する。 反射的に腕を引っ込めようとするが、それは深月くんの手によって阻まれた 「今日の雪乃ちゃんは積極的だね?」 そう言って、あたしの目をジッと見つめながらちゅっと手の甲にキスを落とす 「ぜんぶ、みつきくんのせいだよ」 「…そっか、なら、責任取らないとだね」 「っん、、、」 ちゅっと音を立て唇に優しいキスが降ってくる まるで壊れ物を扱うようなそれに、なんだかとてもくすぐったい気持ちになった それを何回か繰り返されて、唇がゆっくりと離れていく。 「ふふっ、雪乃ちゃん目がとろんとしてる、かわい」 優しくあたしを見つめるその目が好きだと思った 「…、もっと、して」 深月くんから与えられるもの全てがきもちよくて、もっとと欲張りになる さっきからずっと、ドキドキと心臓がうるさい もしかすると、あたしの心臓は深月くんのせいで壊れてしまったのかもしれない。 なんて、そんなことあるはずないのに、何故だか本気でそう思った。
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