よん

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少し経ってから、なんとか重たい身体を起こすと、お互いシャワーを浴びて寝る準備を済ませてから一緒にベッドへと潜り込む。 シングルベッドのそれに深月くんに腕枕をされる形で横になった なんだかんだ起きている状態で一緒に寝るのは初めてのことなので、無駄に緊張してしまう。 「雪乃ちゃん、」 静かな部屋に深月くんの声が響く シーツが擦れる音がして、深月くんがこっちを見ているのがわかった 「?…どーしたの?」 そう言って少し見上げると、暗闇の中、うっすらと見える深月くんの目とカチリ、視線が交わる 「キス、してもいい?」 「え、(い、今??)」 「…だめ?それ以上は絶対しないって約束するから。」 おねだりするような声を出され、うっ、と言葉に詰まる 「い、いいよ。」 こうやって改まって聞かれるとすごい照れる。 あたしの返事を聞き、ゆっくりと深月くんの顔が近付いてくる。唇が触れ合う前にそっと目を閉じた。 啄むようなキスを何度か繰り返される 「…ー雪乃ちゃんの唇、ふにふにで気持ちいいね」 「み、深月くんの唇も柔らかいよ」 な、なんだこのムズムズするやりとりは…! 恥ずかしすぎる!! 「ふっ、なんかこのままだとずっと止まらないから、もう寝よっか」 そう言って、最後にもう一度だけあたしの唇を奪うと 「おやすみ。」 そう耳元で囁かれる 「お、おやすみ」 なんだか妙に気恥ずかしくて、深月くんの胸元に顔をぐりぐりと埋めて、そのままぎゅっと抱きついた
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