よん

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「ん、、。」 スマホのアラーム音で目を覚ます うるさく鳴り響くそれを止めようと、もぞもぞ音の鳴る方へと手を伸ばす。が、瞬間ガシリ、腕を掴まれ心臓がバクンッと飛び跳ねる !? 「っ、な、なに!?」 予期せぬ出来事に、微睡んでいた意識が急速に覚醒する。ガバリ、起き上がると 「あ、ごめん。そんなにビックリするとは思わなかった。」 そう言って、パッとあたしの手を離す深月くん くすくすと肩を震わせて笑っている。 あ、これ、止めておくね。 付け加えるようにそう言われ、アラーム音が止まる。 「……。」 なんだか驚きすぎて声が出なかった。所謂、放心状態である。 目をぱちくりさせるだけのあたしを深月くんが覗き込んでくる 「おーい、雪乃ちゃん大丈夫?」 急に朝からたいへん麗しいお顔が目の前に飛び込んできて、思わず目を細める。 ま、眩しい。眩しくないはずなのに眩しい。 そんな幻覚すら見え始め、いよいよやばいのでは?と思いながらも 「…お、おはよう」 と、なんとか朝の挨拶を絞り出した そんなあたしに微笑むと 「ん、おはよ」 そう言って、ちゅっ、とあたしの頬にキスを落とす。 深月くんってキス魔なのかな? なんか事あるごとにそこら中にキスされている気がする。 てか、寝起きの顔とか浮腫んでて絶対やばいのにしんど。 朝から乙女心に1000のダメージを受けた。
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