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そのあと、すぐに戻ってきた深月くんに 一緒にお風呂はどうかご勘弁を、、、。 と、時代劇などに出てくるどこぞの町娘が言いそうなセリフが口から出かけるが、そもそもあたしのことをからかっただけかもしれない。 深月くんが戻ってきても特にそのことには触れず、身体大丈夫?などとあたしへの労りをみせるのでなんとなくその話題には触れられずにいた。 程なくして、お風呂が溜まったのを知らせる電子音が鳴る。それに 「着替えってこの中だよね?鞄ごと持っていくね」 と、相変わらずの気の回りようである。 それに「うん、ありがとう。」と返し深月くんの後を追う。 それにしても、なぜこんなに身体のそこかしこが痛むのか。 え、てかあたし彼シャツしてるじゃん。ちゃっかり深月くんのデカT1枚に下着はショーツのみ身につけていた。 服を自分で脱いだ覚えもなければ着替えた記憶もないのでもしかすると、泥酔したあたしを深月くんが着替えさせてくれたのかもしれない。と思ったがもしそれが事実であれば恥ずか死ぬので考えるのをやめた。 でも、、これは…、確実にヤっている。 しかも、なんか激しいやつ。(たぶん。) 断片的にではあるが記憶の端々に深月くんにいろんな意味でなかされたような記憶がある。気がする。 しっかりとした記憶ではないので、どうかこれは夢であってくれ。と、現実逃避を試みる。 そんなことを考えながら脱衣室へと入ると、上裸の深月くんとバチリ、目が合った。しかも手はスウェットズボンへとかかっており、今にも脱ぎますといった様子である。 「っ、え!ご、ごめん!」 それに驚き慌ててバタンッ、と扉を閉める。 バクバクと心臓がうるさい。いまさら上裸くらいなんだと言うのか。それ以上のことを何度もしているはずなのに、そういうことをする時以外に見る深月くんの裸はやはり破壊力があった。
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