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波瑠は、自分の持っていたショッピングバッグを見た。
確かに裂けて、そこから赤いケチャップが流れ出ていた、、。
波瑠は恥ずかしくなった。
でも、本当に死んじゃうと思ったのだ。
「渋谷課長、、すみません、、」
「いや、無事で良かった、、」
渋谷課長は、ホッとしたように笑顔で言った。
「とにかく、ここを早く出よう」
「はいっ!」
波瑠は返事をして、立ち上がり、渋谷課長と共にホテルの外へ出た。
前方に、圭に守られて、黒塗りの高級車へ向かう椿総理が見えた。
その時、波瑠たちの前に、猟銃を持った男が現れた。
男は、中年の背の高い見たことのない男だった。
その男は、猟銃を椿総理に向けた。
しかし、圭が、その前に立ち塞がった。
「銃を捨てろ!」
だが、男は構わず、無言で猟銃の引き金を弾いた。
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