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 「あと一回やってごらん。(れん)。」    パパは、優しい口調で、それでいて決してNOと言わせない口調でそう言った。  「帰ってきたら見てあげるから。」  それから私の頭に、ポンと大きな柔らかな手をのせてから玄関ドアがパタンと閉まった。  このドアが次に開くまで、結局何回もやる羽目になるんだけど。  パパとイギリスに来てからもう5年。  寮に馴染めず、ホームスクーリングに切り替えた今、私は10歳になった。
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