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ガラス張りのシャワーブースから見える洗面台に、全裸の晶が、煙草をくわえたまま濡れた髪をブラッシングしている。
「……おはようございます」
晶は鼻で笑った。
「もしかして……何も覚えてないの?」
久世は動揺した。
その久世の反応を見て笑顔を浮かべると、晶はシャワーブースに入ってきた。
「昨夜したことをまたしてやろうか?」
そう言ってかがみ込むと、いきなり久世のものをくわえた。
久世はシャワーを止める間もなく、身体を離す。
「うーん、かわいい」
晶の笑みはさらに大きくなる。
「透は、昨日私の中で二度もイッたよ」
晶はそう言いながらシャワーを止めると、逃げようとする久世を離すまいとして身体に抱きつき、全身を撫で始めた。
久世の首元にキスをして、胸から腰へと吸い付いていく。
久世は力を入れすぎないように気を使いながら、晶の脇の下に手を入れて上へ持ち上げようとする。
晶は勘違いをしたのか、されるがままに顔を上げると、久世にキスをした。
いきなり舌も入ってきて久世は焦ったが、そむけようにもシャワールームは狭くて離れられない。扉は晶が背にしている。両肩を抑えて晶を離そうとするが、晶は久世の首に両手を巻きつけて離さない。
晶の舌使いはとろけるように繊細だった。西園寺のと似ている。それだけで滾るような、舌が全身の性感帯になったかのようなキスだ。
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