誕生日

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 久世は混乱しながらも愛する男からの情熱に反応し、興奮が高まっていた。 「……雅紀」久世の息が乱れる。 「透、好きだよ。ああ、透の全てが僕のものだったらいいのに」生田の声も艶がかっている。 「雅紀のものだ」 「透、僕の透。愛してるよ」  生田は言いながら久世のベルトを外して、ファスナーを下ろした。 「……雅紀……」  久世は反応した。ボクサーパンツの膨らみに生田は舌を這わす。甘噛みし、咥えるように吸い付いた。  久世は自分からは何もしてあげようがなく、ただそれに反応し、焦らされてさらに煽り立てられている。  生田は、間に隔てられていた布をとうとう下ろした。既に濡れて光っているそれに、生田の唇がゆっくりと近づく。先に触れるか触れないかのギリギリのところでさらに焦らす。生田の息がかかって、久世は思わず悶えた。  ようやくそこに触れたかと思うと、そのまま大きく深く久世を味わった。生田の舌が動くたびに久世は身体を震わせる。生田は久世を焦らすのが好きだ。ゆっくり、じっくりと快感に浸らせる。我慢ができなくなる寸前で止め、おあずけするのを繰り返す。  ようやく果てた久世のを生田は半分飲み干した。 「雅紀……」立ち上がって目を合わせた生田に向かって、久世は声を漏らす。
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