4 物足りない※

1/8
前へ
/82ページ
次へ

4 物足りない※

色々と日常に変化が起きてから、今迄彼との生活を平然に送れていた事を不思議に思ってしまうくらい僕はすっかり動揺してしまっていた。 以降、僕は更におかしい。声を掛けられると裏返ってしまったり、触れられると顔が熱くなったりいちいち忙しい。これは何かの病気か。彼の言葉、表情、仕草に振り回され続ける毎日だが、最近別件の悩みが出来てしまった。それは.... 「....えっちがしたい」 一人ポツンとトイレで呟く。誰もいない部屋でもう一度「えっちがしたい!」と叫ぶ。勿論何の返答も返ってこない。 今迄ヒート以外でえっちをしたいみたいな欲が出る事は無かったのに...最近は身体まで変だ。ヒートでもないのに性欲が溜まっていき、一人で処理をする事が増えた。後ろの気持ち良さを知ってしまった今では自分で指を挿れてイく始末である。流石にこれは晴也に頼めない為、自分で解決しようとしている訳だが.... (同じ様にやっている筈なのに、何で自分のだと違うってなるんだろう) ジャーと勢いよく流れるトイレの水を眺めながら考える。そもそも何でヒート以外でえっちがしたいって思う様になったのか。そこから謎である。元々あまりにも興味がなく、ヒートだから身体が反応するって感じだったのに。 ''──キスだけでとろとろだ。凄く可愛い'' ''....隠さないで" ──初めて繋がった時の彼を思い出す度、あの時の快楽を再び求めるみたいに後ろが無意識に締まる。
/82ページ

最初のコメントを投稿しよう!

198人が本棚に入れています
本棚に追加