2.ツンデレ、友人から怪しいものを買う

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「そんなの、どうしようもないじゃん……」 悲しそうに額をゴン、とカウンターに当てて両手を項垂れる対馬を複雑な顔で見つめた後、喜田は、あるものをポケットから取り出した。 「そんな俺の可愛い幼馴染の対馬くんに、あるものを授けて進ぜよう」 「ーーー?」 情けない表情で顔を上げる対馬。 カウンターの上には、銀色の薄く小さい包装袋が置かれていた。 「なんだ、これ。ーーークスリ?」 「おいおい、物騒な言い方するな。 ちゃんと合法のやつだよ。 まあーー…わかりやすく言うなら…漢方薬のバイアグラってとこだな」 「バ…っ……!?」 「まあ、日本で出回るバイアグラとはまたちょっと効能作用が違ってるものでな。 そっちは脳神経にはたらきかけるものもあるみたいだが、基本的には医師の診断あって処方してもらえるのがお約束だ。 その手の所謂ED治療薬…なんかとはまた違うシロモノだ」 「な、なんだそれ……」 「これは、直接下半身…イチモツへはたらきかけるタイプ。血行促進。精力倍増。 飲んだら最後……朝まで勃ちっぱなしの超絶絶倫(ヤロー)の出来上がりだ。」 喜田、お前なんというものを堂々とこのバーのカウンターの上に……とあまりの衝撃に酔いがだいぶ覚めてしまった対馬。 銀色の薬の小袋を見つめる。 「これを、適当な理由つけて2人きりの密室で、飲み物にでも混ぜて飲ませちまえよ。 たちまち獣みたいな後輩君が出来上がるぜ?」 「…………」 ゴクリ、と生唾を飲み込む。   「いや、やっぱりそんな…なんていうか人としてそれはやっぱり」 「そうだな。1包5,000円、と言いたいところだが…まあ友達価格の3,000円で。」 「金取るんかい」 そう言いつつも後ろポケットの財布に手を伸ばしている対馬だった。
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