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プロローグ
春が訪れたばかりの川の水は、冷たい。水をずっしり含んだ尻尾が重しになって、川の底へと沈んでいく。シマリス獣人のわたしは、寒すぎると冬眠してしまうのに、うっかり川に落ちてしまったのだ。
揺れる水面、沈む身体、薄れる意識。
そのとき、水中を飛ぶような速さで青いもの──いや、青髪の人がわたしに向かって泳いでくるのが見えた。伸びてきた手に腕をガシッと掴まれたけど、私の意識はそこでぷっつりと途切れてしまった。
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