告白(1)

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告白(1)

   青空にもくもくした雲が浮かび、庭の向日葵が元気に咲いている。リュークとわたしは、休みになると会うようになっていた。  今日は、秋の新作『秋鮭とキノコのキッシュ』と『ごろごろ栗のキッシュ』の試食をお願いしていた。リュークが秋鮭のキッシュに迷わず手を伸ばす。 「リュークってお魚好きだよね?」 「おう、ペンギン獣人だからな」 「リュークって人族じゃなかったの?!」  リュークの返事にびっくりして、目がまんまるになった。 「ん、言ってなかったか?」 「聞いてない! 全然わからなかった……」 「よく言われる。でも、ミーナのこと助けられたのも、泳ぎの得意なペンギンだったからだぜ」 「ペンギンは、水を飛ぶように泳ぐって言うもんね。本当にありがとう」  美味しそうに頬張るリュークをじっと見つめる。  リス獣人のわたしは、耳と尻尾がシマリスっぽい。リュークにペンギンらしさを探しても、クチバシはないし、腕も羽毛は生えていない。じろじろ見ていたら、ニカッと笑ったリュークと目が合った。   「ミーナはわかってないな。このワイルドな髪とイカした金髪が特徴だぜ」 「その髪型、ペンギンの特徴だったんだ!」 「超カッコイイだろ!」 「えっ、怖い人だと思ったよ」 「えっ、マジ?」  鍛冶屋で思っていたことを口にしたら、栗のキッシュを持ったまま固まっている。怖いのに、かわいい。
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