《 幸せな日々 》

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《 幸せな日々 》

ある年の冬。 代々大手会社の子として生まれた。 パパが社長、ママが外国人の夫婦の間に生まれた私はヒカリと名付けられた。 『未来が栄えていて太陽のように明るい子になるように』って意味らしい。 私は恵まれていた。裕福な暮らしで親に愛されていて。私の第一言語は英語。 保育園には行かず、幼稚園に通っていた。入園当初、日本語がまったくわからなかった私は周りの子から仲間外れにされた。 その幼稚園は普通のとは違う。キリスト教を信仰する幼稚園。 日本語がわからなかったから先生が言ってることすらわからない。 『お外のお遊びの時間は終わったよー、戻っておいでー』って言われてもわからないから、私は遊び続けてた。気がついたら皆いなくて先生が腕を組んで私の名前を呼んでいて、いつも怒られている。 今は日本語がわかる。皆と会話できるし文章も書ける。だから、先生は理不尽だって今になって思う。仕方がないじゃん。その時私は日本語がわからなかったんだから。 幼稚園に入って日本語が話せるようになって私は友達ができるようになった。 ママとパパはいつも私のそばにいてくれて、パパが忙しい週末はママと二人きりで出掛けたり、パパが忙しくない週末は家族三人で遠くの遊園地まで出掛けたり、映画を見に行ったり、動物園とか水族館とかに行ったりしていた。 パパとママに愛されていて私はとても幸せだった。毎日ずっと笑顔でいられた。そんな生活は私が四歳になるまでだった。意外と短かったなって思う。
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