第0章 序章。

1/1
前へ
/1ページ
次へ

第0章 序章。

時は戦国時代、群雄割拠の時代に突如として現れた(あやかし)達。 鬼の(あやかし)武智(たけち) 「織田家の姫君が俺を婿にしたいってよ…人間の世界に入るのは嫌いだから俺は嫁として来るんなら良い…」 狐の(あやかし)悟朗(ごろう) 「そんな上から目線な対応をしては嫌われますよ…私には武田の姫が嫁として来て下さる事になってますよ。」 蛇の(あやかし)己斐(こい) 「蛇の(あやかし)では相手に良く見た目で泣かれてしまうのですが…上杉家の姫君が嫁として来て下さる事になりました。」 鷹の(あやかし)崇経(たかのぶ) 「鷹の(あやかし)は珍しいのか こちらは島津家と毛利家から熱烈な嫁合戦となっております。嫁比べをするとかお互い気合いが入っております。」 彼らの目的は未だに判明しておらず 大名家は自らの不利益とならぬよう 彼らに娘達を快く捧げておりました。 織田信長の側室・御志津の方 「秀子、父上を怨んではなりませんよ?(あやかし)に国を取られてはお館様〈=信忠〉の政にも支障が生じますので…」 秀子の母親であり信長の側室でもある御志津はどことなく大名家の役割を理解していたかのようで… 武智の正室・織田秀子 「心得ております、大殿となられた父上にも、お館様となられた異母兄上(あにうえ)にも安心して頂く為に秀子は人身御供でもなんでもなります。」 織田信長「うむ、秀子よ、その覚悟は立派である。まさに我が娘らしい心意気である。(あやかし)共を味方に付ければ戦も有利であると昔、父から聞いた事があるのだが…」 織田信忠「しかし…父上、否、大殿。 秀子の事を考えるとそのようなものに嫁がせるのは不憫ではありませぬか?」
/1ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加