☓☓☓回目

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☓☓☓回目

この過去は何回目だろう。 もう100は超えてる。 この未来も、あの未来も過去も全て 何もかも上手く行かない。 何で?マー君だけ殺されるの。 「ブッーブッー」 目の前が赤くなって警告がなった。 回数がもう後少ない…そう思った。 もうマー君の近くにずっといることに した。 親には少し嘘をついてもらうことに しよう。 一瞬だけ海外に行くフリをして もらう。 そして、私のことが心配だから マー君と一緒に何日かだけ同棲する。 恥ずかしいけどこれしかない。 そう考えて来た過去。 私の両親は何も聞かずに了承して くれた。 その優しさが今、とても嬉しかった。 マー君と一定期間だけ同棲する所まで上手くいった。 そうして何回も何回も、マー君が 殺された日になった。 それまでは、何も起きなかった。 いつも最悪な結末を迎えた今日。 ついに朝が来てしまった。 今日、私は命に代えても守る。 大切で大好きな人を。 朝ごはんを共に食べ、ゆっくり していた頃。 何も頼んでいないのにいきなり家に、 インターホンの音が鳴り響いた。 私は不思議に思って動かなかった。 もしかしたら殺してくる人かも…と、 考えて。 そしたら、マー君が 「行ってくるね」と歩き始めたから 私は走って追いかけた。 マー君が扉を開ける瞬間、マー君の 手と扉の間に自分の体を入れた。 予想は的中した。 「ゴフッ」 私は血を吐き出した。 インターホンを鳴らした人は扉を 開けた瞬間、ナイフをこちらに向け 刺してきた。 私が間に入ったことでマー君は 守られたが、犯人は納得いかなかったようでマー君の方を向き走り出した。 私は、ほとんど言葉になっていなかったが、「マー君、にげて…。」と 伝えたが… その言葉は間に合っていなかった。 お腹を刺され壁を背に 座り込んでいた。 犯人は納得いったのか、また逃げて いった。 「あぁ゙ぁ゙あぁ゙ぁ゙ぁ゙あ…!」 やばい…私も刺されてる。 もしかしたら死ぬかもしれない。 それの恐怖はない。 でも…大好きな人も守れないまま、 何もできないまま、死ぬのは嫌だ。 死ぬなら、役目を果たしてから死ぬ。 警察は来ない。 多分、私自身呼べない。 だからきっと、2人共死ぬ。 ほらもう…だんだん目の前が暗く なってきて意識も朦朧としてきた。 神…様…。 後1回だけ、チャンスを下さい。 それ以外は何もいらないから。 私は死んでもいいから、 死んじゃいけない人だけ助けさせて。 お願い…します…。 そう願ってから私は意識を失った。
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