ラストチャンス

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ラストチャンス

次に目を開けると、何回も マー君の死を見た日だった。 あぁ…ラストチャンスなんだな…と、 思わされ、失敗は許されないと 感じた。 そう思いながら最後に考えついた 答え…。それは、 『犯人を殺す』 本当は使いたくなかった方法。 でもラストなんだ。 使うしかない。 インターホンがなる一分前、私は 「お手洗い、行ってくるね。」と 笑ってナイフを持ち玄関前で待機 した。 足音が聞こえてきてインターホンを 押される直前、ドアを開け、 。 多分、この人は被害者。 私が過去に行かなければ何も しなかった。 だって本当はマー君は事故で死ぬはずだったから。 私の自己満なの。 大好きな人と未来に行きたかった なぁ…。 そう考えながら私は、 未来に帰ると念じた(死ぬ)。 ーー未来()ーー 俺の大好きな人はどこかに 行ってしまった。 何も…相談してくれなかった。 否、相談できなかったのかも しれない。 確かにあの日、おかしかった。 作り笑い…それに気づいていたのに、 俺は放置した。 あの時、聞いとけば…。 何故か記憶の底にあるんだ。 何度もリーちゃんが助けに 来てくれてる感じ。 リーちゃんの泣き声。 リーちゃんの決意。 それらが、ずっと記憶の底にある。 ないはずの記憶。 でも、本当にあったこと みたいなんだ。 リーちゃん…会いたいよ。 何で…どこに行ってしまったの。 俺…頑張ったんだよ。 何度も過去に。 でも、リーちゃんは助からなかった。 俺は命に代えても助けたかった。 何度か死んだと思ったが、何故か 生きていた。 もしかしたら…と思ったが、他の人から譲渡されない限り過去には行けない。 それも俺か神様からしか譲渡 されない。 何で俺がこの力を持っているか わからないが、きっと助けたい 思いからだろ…と思った。 そしてついに、警告が来た。 ラストチャンス…だからリーちゃんを 絶対に守ることにした。 そうして、リーちゃんがいつも 死んでしまった時間を過ぎて無事を 確認して俺は未来に帰ってきた。 なのにいない。どうして…? 俺は…リーちゃんが好きだった場所に 何度か行ったり家に行ったりした。 リーちゃんがお気に入りだと 言っていたのはこの街の海岸。 いつの日か…こんな会話をしたのを 思い出した。 『夕日が綺麗だね?マー君。』 『そうだね…。何でも叶いそう。』 『ふふっ…そうだね。 お願い事しとこう! マー君と将来、結婚できます ように!』 『嬉しいなー。じゃあ俺も…。 リーちゃんと幸せになって、 結婚できますように!』 俺にとってもお気に入りの場所。 そんな場所に今日もまた行く。
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