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愛とは 夫婦とは SEXとは I
途中でイタリアンレストランに寄って、予定通り指輪を見に行った。
由美のお気に入りのジュエリーショップで、事前に行くことを伝えてあったので、店に着くと直ぐに案内された。
太陽には、もっとリーズナブルなお店でいいと前から伝えてはいたが譲らなかった。
遥はジュエリーに全く詳しくないので、それを言うと、じゃあ俺が選ぶ、と太陽は嬉しそうにしていた。
宣言した通り、仕事帰りに事前に下見してくれたようで、既に3種類のペアになった指輪が用意されていた。
思わず、
「わぁ、綺麗。」
と言うと、太陽は
「でしょ。俺が選んだから間違いない。」
と冗談ぽく言った。
案内してくれたスタッフが、
「先日いらしてくれた時、如月様、すごく真剣に選んでいらっしゃいました。その様子を拝見して、きっとお相手の方は素敵な方なんだろうなと思っていたんですけど、本日お会いして納得致しました。ご結婚おめでとうございます。」
笑顔でそう言ってくれた。
試しに3種類全部付けてみたが、どれも可愛くて遥は決められなかった。
「どうしよう。」
と悩んでいると、
「じゃあこれはどう?」
と、ダイヤが3石埋め込まれている、少しデザインの入った指輪を指して太陽は言った。
「一番似合うと思う。」
「でも、ちょっと。。。」
この指輪が一番値段が高かったので、遥は躊躇した。
「値段は気にしなくていいから。」
「うん。ありがとう。じゃあこれにする。」
遥は太陽の言葉に甘えることにした。
男性用は、石無しの同じデザインだった。
サイズを確認した後、名前の刻印をお願いすることにした。
スタッフが最後まで丁寧に対応してくれて、お店を出た時には16時を回っていた。
太陽は、今日は夜まで二人でいたいと言って、由美にご飯はいらないとLINEしていた。
遥は父親に電話をして、太一のことを伝えた。
驚いていたが、遥が襲われる心配が無くなってよかったと言ってくれた。
「遥。あの、えっと。」
「どうしたの?」
「最近、してないなぁーなんて。」
「ホテル行く?」
「うん!」
太陽は幸せそうな顔で車に乗り込んだ。
太陽とは一週間以上SEXしてなかった。
実家だと思い切りできないと言って、太陽は我慢していた。
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