愛とは 夫婦とは SEXとは Ⅱ

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愛とは 夫婦とは SEXとは Ⅱ

ホテルに入ると、 「アイツのこと、大丈夫?」 と聞いてくれた。 「うん。ショックじゃないと言ったら嘘になるけど、考えても仕方のないことだから。」 と遥は答えて太陽にキスをした。 この日遥は、カップ付きのキャミソールの上に、シースルーのカットソーを着ていた。 太陽は遥の服を脱がせて、カットソーだけまた着せた。 「透けてる服ってさ、男の欲望を満たす為に作られたとしか思えない。」 と言いながら、服をぴったり胸に押し付け、服の上から乳首を吸い始めた。 「絶対に他の男に見られたくないけど、結婚したら常にこの状態で家にいて欲しい。最近どんどん変態になってく。。」 「家で変態なのは別によくない?そんな太陽も可愛いって思えるから大丈夫だよ。」 「遥が甘やかすから、歯止めが効かなくなりそうなんですけど。。」 「もう、人のせいにしないの。」  「うん。。遥大好き。」 そう言って、また乳首を吸って胸を揉み始めた。 この日太陽は2回射精した。 遥に気を使って、優しく包み込むようなSEXをしてくれた。 太陽に後ろから抱かれながら、遥は呟いた。 「わたし、二度目の結婚なのに、初めてみたいな気持ちになる。太一とも楽しい時間はあったはずなのに、思い出すのはいつも無理矢理されたことばかりで。本当に結婚してたのか分からなくなる時があるよ。太陽といると、ずっと付き合ってたんじゃないかって錯覚しちゃう。いろいろ矛盾してて自分でもよく分からないけど。変だよね。」 「そんなことないよ。気持ちに整理をつけるのは簡単なことじゃないから。」 「そうだね。でも、太陽に言われて遺書を見てよかった。ありがとう。太一が自分が間違ってるって気付いてくれたのも、太陽のお陰だった。あの時殴ってくれたから。」  「気付かせる為に殴った訳じゃ無いから。ただ、本当に殺してやりたいとは思った。」 「どっちにしろ、わたしは太陽には感謝の気持ちしかないよ。」 「そう言ってもらえると、俺も救われる。」 「太一が意識不明って聞いた時、動揺はしたけど、もうこれで付き纏われなくて済むと思った。薄情な人間かな?」 「そんなことないよ。実は俺も一番にそう思ったから。ただ、死ぬことでしか償えないなんて、両親の気持ちを考えるといたたまれなくなった。それと、アイツの気持ち、俺1%くらいは分かる気がする。遥に出会って、初めて女性を好きになって、手離したくないって気持ち。前も言ったけど、俺もそうだったから。女性を道具とまでは思ってなかったけど、可愛くて胸が大きければ誰でもよかった。SEXしたくて付き合ってた。この間会った泉もそう。あまり深入りされると気分が萎えちゃって、SEXできなくなったら酷いこと言って離れて、それを繰り返してたんだ。勿論乱暴なことをしたり暴言を吐いたりはしてないけど、根本はアイツと一緒だよ。」 「そう言われても簡単には信じられないけど、太陽が言うならそうなのかな。太一と太陽にとって、わたしの何が特別だったんだろう。こんなこと自分で聞くのもおかしいけど、わたしはごく普通の人間だから。胸も大きくないし。」 「ホント、何も分かってないんだね。遥は、ちゃんと内面を見てくれる。顔とか、学歴とか、持ってる物とか、そういうの関係無しに好きになってくれたでしょ?俺高卒だし、アイツだって最初派遣社員だったって言ってたよね?遥は頭も良くてきちんとした家庭の子なのに、そんなの全然気にしなかった。働いてると、学歴で差別したり、家族のことを話すと擦り寄ってきたり、顔だけで告白されたり、そういう人多くて、すごく嫌だった。でも遥は最初から違った。」 「え?でも顔は好きだよ。」 「それは知ってる。でも、なだけで、わけじゃないでしょ?」 「それはそうだよ。でも、太陽の綺麗な顔を眺めてるだけで幸せな気分になれるよ。」 「それは俺だって同じ。遥は自分が男にどう見られてるか気にしないから、自分が綺麗で人を惹きつけるってことを分かってない。でも、だからなのかな。男に媚びたりねだったり、取り繕ったりしない。そういう女性(ひと)、遥が初めてだった。あと、屈託のない笑顔が世界で一番可愛いと思う。断言できる。アイツも遥の可愛い笑顔が大好きだったって遺書に書いてた。そういう部分はすごく分かる。だったら何で大切にできなかったのかは理解できないけど。」 「ありがとう。太陽も、ちゃんとわたしの内面を好きになってくれたんだね。嬉しい。」 「まぁ、俺は最初に会社で遥に話しかけられた時から好きだったけどね。」 「えっ!?」 「覚えてる?その可愛い顔で、大きな目で、至近距離で顔を覗き込んだこと。普通の男は好きなる。」 「なんで!?やっぱり外見じゃない。」 「きっかけはね。俺も矛盾してるのかな。でも、内面を知ってどんどん惹かれていったのはホント。顔だけだったらこんなに好きにならないから。遥だってそうでしょ?」 「うん。」 「分かってくれた?」 そう言って太陽はキスをした。
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