一目惚れした彼と初めてのデート

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一目惚れした彼と初めてのデート

彼女がいる優樹との初めてのデート いつもよりおしゃれしてメイクして、ドキドキしながら待ち合わせ場所に向かった。 遥にとって生まれて初めてのデート。 待ち合わせたのはお互いの中間地点である上野駅。 特に予定は決めず、ただ待ち合わせをした。 優樹は待ち合わせ時刻から10分程遅れて到着した。 「遅くなってごめん。待った?」 「全然!今来たところだよ。」 「そっか。じゃあ行こうか。」 遥はこれまでにないくらい緊張を感じていた。 なぜなら、優樹がいきなり手を繋いできたからである。 「そんなに緊張しなくて大丈夫だよ?もしかして俺が初めて?」 「緊張してるのわかる?そう。人生初めてのデート。緊張する。ごめんね。」 「謝らなくていいよ。」 「うん!」 優樹は優しかった。 遥の緊張を解きほぐすように楽しい話を沢山してくれた。 この時は、優樹が誰に対しても優しいということなんて考える余裕なんてなかったし、彼女がいることすら思い出せないくらいドキドキしていた。 彼氏ができると世界が変わる、世界がキラキラして見えるというのはこのことだったんだ! そう思いながら1日を過ごしていた。 中華料理を食べ、動物園に行き、お茶をして、買い物をして。 デートが楽し過ぎて、帰り際上野駅で別れる時は心底寂しかった。 とはいえ、また大学で会えるしきっとデートにも誘ってくれるだろうと、この時は信じきっていた。
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