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目覚め
日差しが柔らかく窓から差し込む春の朝、早坂翔は目を覚ました。普通の高校生としての一日が始まると思っていたが、この日が彼の人生を大きく変える日になることを彼はまだ知らなかった。
翔は普通の高校生だった。成績も普通、運動も普通、特別な才能もなければ特に目立つ存在でもなかった。しかし、心の奥底ではいつも何か特別なことが起こることを期待していた。
その日、学校に向かう途中で、翔は突然奇妙な感覚に襲われた。周囲の音が一瞬にして消え去り、次の瞬間には全てが鮮明に見えるようになったのだ。まるで時間が止まったかのように感じられた。
「何だこれ…?」
翔は立ち止まり、辺りを見回したが、誰も異変に気付いていないようだった。その瞬間、彼の頭の中にある考えが浮かび上がった。
「もしや、これは何かの能力なのか?」
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