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左手首に無骨な腕時計をユニは巻きつけた。白髪の男も同じところに身につける。
「ミッドミッドナイトはまだ続いてますし、おれと疑似カップルとして付き合ってもらえたりします?」
「エスコートしてくれる場所にもよるかと」
「お姉さんが絶対に喜ぶスポットを選ぶので、安心してください」
ただ驚かせたいのでお姉さんにはしばらく目を瞑っていてもらいたかったり、と白髪の男が手を合わせる。
ユニが目を閉じるのと同時に白髪の男は彼女の両肩に手を置き、柔らかな唇を奪った。
すぐに目を開き、悪びれた様子のない白髪の男とユニは視線がぶつかる。口内に侵入した彼の舌の猥褻な動きに翻弄されてか、彼女はされるがまま。
「んぅっ」
「抵抗しなくて良いの? お姉さん」
ユニの左右の小さな手を包みこむように握り、白髪の男は再びキスをする。目を細める彼女を冷ややかに彼は見下ろす。
しばらくの間キスを堪能したあと、ふらつくユニの肩を白髪の男は抱き寄せた。
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