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第3話 旧記憶島
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ククレとラウタは海岸に行くのをやめ、青年と三人で近くの飲食店で話し合うことになった。食べ物がメインの店だけれど、三人ともアイスコーヒーを注文する。ラウタはのどが渇いていたようで、ウェイターによってアイスコーヒーが運ばれるやいなや、一気に飲み干した。
青年はゼンダイと名乗る。ベルデ王国の隣国であるフロン国の出身で、年齢は十八歳とのこと。面長で、下まぶたから上唇までの間が長く、間延びした顔の印象だ。大人びた雰囲気があり、好みな人は好みの顔だろう。だが、ククレは彼の顔を見てもまったくどきどきとしなかった。
ゼンダイはククレについて話す。ククレもまたフロン国で生まれ、ゼンダイと同じように親は財産家らしい。ふたりの出会いはパーティー会場で、ククレにひと目惚れしたゼンダイが熱烈な好意を伝えたことで、交際がはじまったとのこと。
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