10人が本棚に入れています
本棚に追加
「いちどしか言わないので、耳の穴をかっぽじって聞いてください。私はあなたを自分でもどうしようもないほど愛しています」
ナカヤマのほほは真っ赤となっていた。ナカヤマがメンジに紅茶をかけた時から、実はこうなる運命だったのだろう。メンジがそう思ってやまないのは、彼女との出会いがとても美しかったからだ。
「当然だよ。ナカヤマちゃんのようないい女が、ダサくてつまらない男に惚れるわけがないんだ」
男たるもの、目の前の女性に自分が愛するに値しない男だと思わせてはいけない。夢を見せるのが一流の男というものだ。
最初のコメントを投稿しよう!