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プロローグ
「【模倣技能・出力】……【殲滅劇】」
あるところに一人の男がいた。
その男は……【殲滅王】しか使えないはずのスキルを、【殲滅王】でもないのに使っている。
それだけではない。
「【模倣技能・出力】……【慮外】」
間髪入れずに、次は【勇者】しか使えないはずのバフスキルを使用する。
それでも、まだ終わらない。
「【模倣技能・出力】……【触れ合う魂】」
そのスキルもまた、【勇王】しか使えないスキルだ。
それからも、何度も、何度も、本来男が使えないはずのスキルを使う。
そして、ついには……。
「ギ、ァ……」
男が戦っていたユニークモンスター【ケルベロス】を一人で倒しきる。
『ユニークモンスター【ケルベロス】撃破』
『スター・クロウがMVP報酬として【三首獄中 ケルベロス】を入手しました』
そして、男はMVP報酬を獲得した。
「よっし、これで三十一個目!」
男はそのアナウンスが終わった瞬間、ありえないことを言う。
本来このゲームはMVP報酬を三つ持っていたら大分凄いほうだ。
なのに、男——スター・クロウは三十個以上持っていると言ったのだ。
「このまま四十個目指してーなー」
しかもそれだけでは飽き足らず四十個を目指す、といった。
そんなことを夢見ることさえもないはずなのに、男はそれを夢見るどころか実現さえ目指す。なぜなら……、
彼は真似る者、彼は使う者、彼は……最強になった者だから。
これは彼の冒険か、はたまた無双劇を描く物語。
——ビヨンド・インフィニティ——
グ「というわけで、番外編開始!」
グ「ちなみに、ユニークモンスターは一人で倒すもんじゃないからな? 断じて」
グ「ただあいつが最強なだけで」
グ「本来は十二人パーティー(レイドパーティーともいう)か二十四人パーティー(フルレイドパーティーともいう)を組んで倒すのが常識」
グ「それを一人でやるあいつはただの馬鹿」
グ「あ、ちなみに俺は別の世界線のグリードでーす。よろしくー」
グ「誰だこいつって思った人はWeaning a mask world—仮面世界—を読んでねー」
グ「次は一人称回でーす」
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