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56 2度目の戦い
sideファウル
そうして、センティスとの2度目の戦いが始まった。
エドババーバ軍は慎重にセンティス領地の入り口まで進んだ。
これは、センティス軍の警戒を解くための策の一つであり、センティス軍は小規模のちょっかいをエドババーバ軍にかけ続けていた。
ここからだ…!
そう、俺の策はここからだった。
俺の連絡の合図により、俺が取り込んだ各地の将は反乱を起こし始めた。
センティス軍としても、エドババーバ軍は気になるが、まだ、領地に入っていないし、反乱軍を放っておくわけにはいかない。
そこで、センティス軍は4つの反乱鎮圧のための軍を出した。
その瞬間、俺たちエドババーバ軍はセンティスの領地に入り、センティス城まで一気に駆けた。
城付近でエドババーバ軍を警戒していたセンティス軍は、まさに大混乱である。
それでも、冷静な将がおったのか、センティス城に籠り、籠城作戦に打って出た。
ここまで、全て俺の計算の内である。
センティス城の城門はなかなかに強固で破れないことで有名だった。
門を木で突いてみるが、びくともしない。
そこで、騎虎隊の出番である。
騎虎隊を形成しているジャイアントタイガーは、その大きさに特徴がある。
ビッグウルフ、騎狼隊の3倍ほどの巨漢であり、尚且つ重量に強い。
従ってミスリルの鎧などの重装備をしても、びくともしないのである。
そして、俺はラッセル率いる騎虎隊に合図した。
「騎虎隊よ!
その巨体で門を打ち破れ!!!」
重装備に身を包んだ騎虎隊がセンティスの城門に向かって突撃する。
激しい爆発音のような音を立てて、城門が破壊された!
「今だ!!!
全員、突撃ぃぃぃぃ!
突撃ぃぃぃぃぃい!」
俺は声の限り叫ぶ。
騎狼隊がセンティス城から出てきた兵士らを蹴散らし、騎猫隊が塀の上に飛び乗っていく。
あとは歩兵隊、騎馬隊が雪崩れ込み、あっという間にセンティス城は落ちた。
こうして、2度目の戦いにて、見事にセンティスを従える事に成功したのだった。
「陛下…
お見事な策にございました…!」
イグナードが言う。
「ふん。
エティーナに負けてはおられぬからな。
イグナードあとは頼んだぞ。
それから、協力した各地の将には、それ相応の領地を与えよ。」
「かしこまりました。」
あとは、ヤルガータとスーベルシアの国か…
いよいよ、大陸全土の統治が目前に迫ってきたのだった。
ただ今はエティーナに会いたいな…
そんな事を思いながら、凱旋帰国に急いだのだった。
その後、センティスはエドババーバの属国となった。
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