ピーナッツドーナッツ

あるところにお笑い芸人を目指すコンビが居た。コンビの名はピーナッツドーナッツ。ピーナッツの木種非奈津(きたねぴなつ)とドーナッツの堂夏(どうなつ)だ。非奈津は頭はピーナッツの形だがイケメンで、堂夏は頭がドーナツの形で穴が空いていた。堂夏の頭の穴に非奈津が「正拳！正拳！」とパンチするギャグで一世風靡しようぜとピーナッツドーナッツはお笑い界の頂きを目指す……はずだったが「堂夏はどう考えても人間じゃねえよ！」とプロデューサーに正論突きをされてしまった。「正論！正論！」と堂夏の頭の穴で正拳して誤魔化そうとする非奈津だったが 「やめろ！痛いんだよ！」と衝撃の新事実。堂夏の頭の穴には痛覚があったのだ。堂夏はお笑いのために今まで正拳突きを我慢していた。空を切っているはずの穴になぜ痛みがあるのか。そもそも堂夏は人間じゃなかったのか。考え過ぎた非奈津の頭はピーナッツのように半分に割れた。