あわてんぼうのほぼサンタクロース

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「やだやだ! おじさんはサンタだもん! サンタがいいのっ!」 「駄々こねても無理だって。むしろどうしてサンタで押し通せると思ったの? いや、押し通さなきゃいけない理由は分かるけどさ」 「ハァ? 押し通すとか意味わかんないしぃ! 普通にサンタだからサンタって言ってるだけだしぃ!」 「そんな昔のギャルみたいに言われても……」 「ギャルじゃないですぅ! サンタですぅ! マジ激おこぷんぷん丸なんですけど」 「怒りたいのはこっちだよ。とりあえずパパ呼んでいい?」 「あーもうっ! わかったわかった、わかりました! そこまで言うならもういいです! 俺はサンタじゃありません! はい、これで満足!?」  まさかの逆ギレ。  だんだん相手にするのが面倒くさくなってきた僕は、さっさと寝直そうと巻きに入る。 「満足っていうか……まぁサンタじゃないって認めたんなら、パパとお巡りさん呼んじゃうから」 「それはガチしょんぼり沈殿丸だから待って。お願い」
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