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怪我が治り、私を待っていたのは『暇な時間』。
転生前のユーナは家庭教師にもとっくに愛想をつかされており、この屋敷ですることが無い、いわばお荷物になっていた。
やることが無いと、もといた世界での事が気になり始める。
私が交通事故で死んで、きっとパパもママも悲しんだことだろう。
大学の友人も突然の事で驚いたに違いない。
悲しむ彼氏がいないことが救いだった。
……救いだったのかな。
20年という短い人生、一度くらい彼氏というものを作りたかった。
ダメだ、暇すぎてネガティブになっている。
この世界で私が出来ることを探そう。
お荷物なんて思われないように。
手に職を付けることが出来るなら、この屋敷を出てどこかの閑静な村でひっそり暮らすのもありなのではないか。
早速お父様にご相談だ。
私はいつも部屋でひとり食事を取っていたが、エレナに「今日の夕食、ご一緒させてくださいとお願いして」と頼んだ。
エレナはそれを喜び、早速OKの返事を貰ってきてくれた。
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