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開き直った蓮乃だがふと、 (…もし本当にここが乙女ゲームの世界だとしたら…) と思い始めると顔が自然とニヤけ顔になってしまう。 そう妄想するだけでは止まらず、ニヤけた顔のまま、 (もしかしたら、あの御方にも、あの人にも会えるってこと…!?) と最終的にそう思い至ってしまった。 ワクワクドキドキとした気持ちになった蓮乃だったが、今のところ、この世界が乙女ゲームの世界だと言う保証も何もない。 蓮乃が思ったように 『もしかしたら…』 の話だけの可能性もあるのだ。 むしろ、その可能性の方が高い。 そのことに何となく気づき、察していた蓮乃は抱いていた気持ちが少しだけ萎んだ。 こんなことはとっくに蓮乃は察している。
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