対抗戦第一試合

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 視界を消し去るような、激しい魔法の撃ち合いが始まった。  だけど、へえ。  アリエールは、きちんと相手の魔法を躱す為の、高速移動魔法を上手に使っていた。  ああ、泥臭いんだよなあ。アリエール。  一方、ルクレツィアの水流魔法は、まるで生きているようにうねり、アリエールに襲いかかっている。  相手より、頭1つちっこいアリエールだもんなあ。  そして、何より、ルクレツィアのおっぱいは結構大きいんだよなあ。  え?おっぱいと魔力の大きさに、因果かいないって?  ええああ、ここで少し、俺の持論を述べてみようと思う。  俺の経験上、おっぱい大きい子は魔力が高い。  論文に書いたこと、ないんだけど、だって、俺の周り見てみろよ。  校長、フラさん、マリルカ、エメルダ。  みんな、魔力量が凄い。  でも、アリエールかあ。  前見たおっぱいは、まあ、ちっぱい。  だって、裸にバスタオル巻いて、俺に泣きついてきた時、チラッと。  ただ、これだけは言える。  誰しも、生まれた女の子は誰しもちっぱい。  校長のババアだって、子供の頃はそうだったはずだ。  今?並ぶ者がいないほど、デカぱい。  以上、俺の、女魔法使いとおっぱいの大きさについての考察でした。  ああ、ルクレツィアの大規模水流魔法の発動を感じた。  点で追えなきゃ、面で捉える方向に切り替えたんだな? 「タイダルウェイブ!」  膨大な水量が、決闘場全域を洗い流していった。  この圧倒的質量と水速、まともに食らったら、下手すりゃバラバラだぞ。助けに行かんでいいのか?  腰を浮かせた俺を、魔王が肩を押さえた。 「安心しろ、安全は考慮されている。リングアウトしても、燃えはせん」  興味深そうに、決闘場を望んで言った。  地面を洗い流したルクレツィアが、勝利を確信した時、魔法の光を浴びて、ルクレツィアの背後上空にに、アリエールが出現していた。  うお?!転移魔法か!  行使難易度ダントツで最高、使えるだけで、ほぼ一生食いっぱぐれることのない、一般魔法カテゴリーの極意的魔法、それが、転移魔法だった。  信じられん、分布を考えると、恐らく1000人に1人しかいない魔法。それを、こいつ。 「エクスプロージョン!」  アリエールにちゅどーんされて、 「んきゃああああああああああああ!!」  ルクレツィアがぶっ飛んでいった。  決闘場の救済機構に助けられたルクレツィアが、シャボン玉の中で、フヨフヨ浮かんでいた。  驚くほど、レベルの高かった魔法戦を終えて、勝利したアリエールは、輝くような笑みを浮かべていた。
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