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温泉ツアー勝手に始まる
うん。改めて思った。
うちの生徒、駄目だ。
まあ色々あったよ?春に連合と喧嘩。梅雨時に魔王と神の喧嘩。夏の始めに王宮の騒動。9月最初頭にゴーラと喧嘩。10月には継承者とジェイドのことがあったり。
あああ。文化祭もあったよな?よく解らんけど滅茶苦茶になった。
まあうちの生徒、どいつもこいつも普通じゃないんだもんなあ。
今更、基礎的な理論学ぶ時間なんかなかったしさ。
実技は凄いが、基礎理論がメタメタ。
そんなのが、対抗戦なんかやれんのかねえ?
方陣から出ると、見慣れたスパリゾートのロビーが見えて、
マリルカのアホが、ダッシュで出迎えられていた。
物凄いペコペコされてるんだもんなあ。
あああ。それでかあ。
こないだ、俺とフラさんが温泉でしっぽりしようとしたの、邪魔出来たの。
フロントで騒ぐ連中を一喝。フロントに駆け込んで、ロイヤルとかスイートとかって予約を全部キャンセルした。
ええ?一泊したい?あれか、王立公園キャンプ駄目になったもんなあ。
まあいいや。2段ベッドのドミトリーを一部屋お願いします。一番安いドミな?
俺?一番安い個室お願い。
まあ一応、俺の名前も認知されてるのがよかった。
急いで準備してくれたっぽい。
部屋に入ると、何かベッドが膨らんでいた。
無言でシーツを引き剥がした。
「ベッド1ー」
「ベッド2ですわ」
「ベッド3♡」
「ああぱいがいっぱい♡ベッド4♡」
「ベッド5です」
全員、即座に簀巻きにして外に放り出した。
誰もいなくなった部屋で、ベッドに座って、深い深い溜め息を吐いた。
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