部屋間違えた

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部屋間違えた

「あー。何か、今日いつもより乱暴だったわね?」 「マリルカ、あれ、日常なんですの?」 「ねえ♡アリエール♡ドミトリーに行ったら、もう一回ベッド2と4、しない♡」 「かましわすわよ?イゾルテ」 「ああ、でも♡巻かれた時、お乳がちょっと出てきちゃった♡ブラジャー濡れちゃった」 「そうですね?ちょっと悪くなかったです」  とか銘々感想を言い合いながら、選抜メンバーは宿泊場を目指していた。  部屋に行くと、雑多にベッドが占領され、女の子っぽい鞄だとかがベッドに置いてあった。 「あ。みんなもう温泉行ってる?縛られたもんしょうがないし。適当にあと追っかけましょう」 「縛られたとか、平然と出てくるとか、言動がまともではございませんことよ?」 「王族は縛られてナンボだ。何故それが解らん?アリエール」 「アリぱい見られるなら、我が誇りも何もかも捨てる用意があるッッ!」 「――うちの生徒って。じゃあ、行きますわよ?」 「あ、ちょっと待ってください。私のベッド、どれでしょう?」 「別に、ひまわりハブるような生徒はうちにいないっつうの。どっか、荷物の置いてないベッド探しなさいよ」 「大丈夫ですよ。先に行っていてください。追いかけますから」  解りましたわー。仲のいい友達が、全員去っていった。  1人残されたユノは、荷物の置いてないベッドを探して、部屋の奥に進んでいった。  上のベッドも探してみましょうか。とか思っていると、ううん。という、妙な女の吐息を聞いた。  ハッとなったユノが、ベッドに目をやると、そこには、  シーツを被った、裸の少女が眠っていた。
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