夜の足音 2

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覚めてしまった現実にはいつもの淀んだ空気が流れ込んでいた。 夜空はいつものように星が… いや、見えていた…。 どうやら、停電があったらしい。 それでほとんどの民家が真っ暗になってしまった。 もちろん、私の家も。 これは私の願いが叶ったのか? 真実はどちらか分からないけど、そのおかげか散りばめられた星屑達が一つ、また一つと灯り始めた。 そして、星達が輝き始めたとき一つ星が流れた。 だが、それで終わらなかった。 長く流れる星。短く流れる星。同時に流れる星。 流星の時間は終わったはずなのに、今が始まりの時と言わんばかりに流れていた。 ああ、こんな淀んだ空間でも綺麗な流星群が見れるなんて…… 「この世界も捨てたもんじゃないな…」 そう呟きながら流星群を見続けた。 停電が直るまでは……。 今宵も付き合ってくれてありがとう。 また別の夜で……また会おう…… End
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