夜の足音 2

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その空想はいずれ夢に変わる。 私は思い描いた空想(ゆめ)から本物の夢になる。 今私はラベンダーの草原に立っていて、寝そべりながら満面に輝く星空が広がっていた。 それから、一つ、また一つと星が流れ始めた。 この流星群は現実だと綺麗に見える場所では賑やかな街と変わらない。 夏の日は蚊が嫌だとか暑いからとか… 秋の日は月見だとか言って団子や酒をつまむ。 冬の日は寒いから嫌だとか。 春の日は桜を見るためとか。 私は、一心に夜空を見たい。 夜空の星の粒はまるで涙のように見えていた。 「哀しいなぁ」と呟いてしまう。 このまま夢から覚めたくないな。 そんな風に思っていても時間は許してくれない…。 いつの間にか、時は過ぎてラベンダーの臭いが消えて汚い鋼鉄の板の上に寝そべってしまっていた。 その事実に思わず夢を覚めてしまう。
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