きざはし

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自動方向装置を書き換えた。 そうして僕は平坦な砂漠を歩く旅から、砂丘を上り下る旅へと 変貌していった。 下がるにも筋肉は使うと改めて実感する。 一歩、一歩が、以前よりも重い。 しかし。 この重さで一年ぶん早く、メイの元へ行けるのだ。 僕の足は止まることなく進んだ。 『トオル、頑張って!そこから先に段差が、いつくもある』 メイの声を頼りに励みに、僕は歩いた。
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