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ウィーン。開くドア。ああ、あの人だ。つまらない毎日のわたしのオアシス。先に乗ってるなんて、ずるい。わたしは伏し目がちに気にしてない風で乗り込んでなるべく自然にくるりとドアの方を向いて彼に背を向ける。
動き出すと緩やかなGを感じながらわたしは身体のどこも触らない自慰に耽る。今彼の視線はどこに刺さってるんだろう?あんな爽やかで邪気の無さそうな彼だって男子。おしり見てるかな?おしりには少し自信があるの。ああ、そう考えたら身体の芯が熱くてもじもじしちゃう。って、わたしドア閉めてないーっ!あそこだけきゅうっと締めて、何やってんだわたし。たぶん2秒くらいだけど、彼に迷惑だ。しかもその間わたしは淫らな妄想をしていた。
慌ててボタンを押す。恥ずかしい。ベチン!わたしの手が超音速過ぎて乱暴な音。恥ずかし過ぎて戻す手は光速を超えた。
シュバッ
あー、絶対音した絶対聴かれた絶対音したもーん!
けど動き出すとまた彼におしりを見られてる気がして身体の芯が火照る。もじもじ、微かな足踏み、悟られてないかな?
チーン
あ、もう1階。でも今朝も危なかった。あと1階ぶんあったらわたし、堪えきれずにへなへなへたりこんだかも。もしエレベーターが故障で止まってふたりきりで閉じ込められたらわたし彼を襲ってしまいかねない。ギリギリ理性を取り戻して、開いたドアの隙間から逃げるように外へ出た。だってパンツは朝からぐっしょり。においでわたしの欲情がバレちゃうんじゃないかって、怖いの。きっと彼はわたしがそんなはしたない女だと知ったら幻滅しちゃうもん。
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