死ぬ事

　金曜の夜から気絶するみたいに眠って土日に脳みそが充満する。
　働きにでる平日と自分で作る生業に縋る土日。山には虻ばかり。彼らのＦ１レースをかいくぐって持ち帰るチチタケというきのこ。素晴らしい価値がある。局地的に認知され、扱いにコツがある。売り先が作れない。結局僕が売れる物は誰にでも売れるもの。押しが弱い？商売が下手？言い訳するな。相変わらず変えられない欠点。乗り越えられない壁。根本的に違うのだろう。僕が採るきのこは全部売れる。秋限定の全能感。

　勘違いのクソ夜

　酒を飲んで誤魔化す。日曜日、気を取り直してと早朝山へ出掛ける矢先、交差点側の僕の店から出ると停止線を越えてしまうのでバックするんだけど、後ろに車来てるの気付かずぶつけてしまった。相手は停止していてクラクションに慌ててブレーキ踏んだけど間に合わず。幸い大したことなかったけど、平に謝る。

　僕が全面的に悪いです。

　そうだ、いつでも、どこでも。悪くなくたって悪いんだ。生きてる事が、悪いんだ。世の中悪い人なんて居ないと思ってたけどここに居た。僕は悪い人間なんだ。