【プロット:ファンタジー】使命を帯びた手紙配達人: 戦争で荒廃した世界で、平和への鍵となる手紙を届ける旅。

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 肩に郵便カバンをかけて、諸国を旅しているブルトンは、瓦礫(がれき)の山を掻き分けて表札や看板などの手がかりを探す。  百年戦争と呼ばれる泥沼の戦いは、諸国を疲弊(ひへい)させていた。  伝説の勇者が住むとされる街は、魔法戦で見る影もなくなっていた。  しかし、勇者に宛てられた手紙を携えて、ブルトンは頭をフル回転させて考えた。  やはり勇者を探すしかない。  大した戦闘力もない自分に、危険な旅を乗り切れるだけの自信はない。  まずは奇跡的に残っていた酒場に向かい、情報と仲間を集めた。  勇者はドラゴンを退治するために、山岳地帯へ向かったこと、魔法使いや剣士が、勇者を探すために仲間を探していたことを知った。  早速剣士に接触を試みたが、昨日勇者の足取りを求めて出発したそうだ。  魔法使いは消息が分からなくなったそうである。  仕方なく、単独で旅に出ることにしたブルトンは、道具屋で炎が出る棒を一本買い、薬草を残りの金で集めると、カバンに詰めて平原に出たのだった。
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